善くはたらくための考察

単なるビジネススキルではなく、働くことの本質を深考することが、真の組織成長に繋がると考えます。
ここでは、長年の実務経験と、ドラッカー理論、心理学の知見を融合させた考察を定期的に発信しています。

梅雨のジメジメを吹き飛ばす!PROGRESS Labのマインドセット講座

「最高の自分」を更新し続ける!~マインドセット変革のための実践ロードマップ~

皆さん、こんにちは。坂本です。

あっという間に一週間が過ぎ、本日は「マインドセット」をテーマにした連載の最終回となりました。梅雨のジメジメとした気分を吹き飛ばすべく始まったこの連載では、初日に「マインドセット」が私たちの「心のOS」であるという基本的な概念から入り、ネガティブ感情との向き合い方、VUCA時代における「しなやかなマインドセット」の重要性、そして組織に活力を生むマインドセットと心理的安全性、さらには人生の「ブレない軸」となる価値観の発見へと、深く掘り下げてきました。

これまでの学びは、きっと皆さんの心に新たな気づきや視点をもたらしてくれたことと信じています。しかし、知識を得るだけでは不十分です。本当に大切なのは、「今日から、あなた自身がどう行動するか」です。マインドセットの変革は、一朝一夕で成し遂げられるものではありません。それは、日々の小さな実践の積み重ねによって、少しずつ、しかし確実に、あなたの「心のOS」を書き換えていくプロセスなのです。

最終回となる今日は、これまでの学びを総括し、「最高の自分」を更新し続けるためのマインドセット変革ロードマップとして、明日からすぐに実践できる具体的なステップと、継続的な成長に向けたメッセージをお届けします。

1. マインドセット変革への第一歩:「気づき」と「受容」

「最高の自分」を更新し続ける旅は、まず「今の自分」に気づき、それを受け入れることから始まります。私たちは完璧ではありませんし、常にポジティブでいられるわけでもありません。梅雨の気分が沈むように、ネガティブな感情が湧き上がったり、困難な状況でつい固定マインドセットに陥りがちになったりすることもあるでしょう。

重要なのは、そのような自分を否定したり、責めたりしないことです。

1.1. 自分の思考の癖に「気づく」

私たちは、意識の大部分を無意識の思考パターンに支配されています。マインドセット変革の第一歩は、自分がどんな時に固定マインドセットに陥りやすいか、どんな感情の癖があるかに「気づく」ことです。

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  • 新しい仕事を任された時、「どうせ失敗する」と最初に思ったな。
  • 他の人の成功を見て、つい嫉妬してしまったな。
  • 部下がミスをした時、すぐに「なぜできないんだ」と責めてしまったな。
  • 雨が降ると、いつも気分が落ち込む癖があるな。 このような「気づき」が、変化の出発点となります。

1.2. 今の自分を「受容する」

気づきと同時に大切なのが、「今の自分」をありのままに受け入れることです。「ああ、今、私は固定マインドセット的な考え方をしているな」「今はネガティブな感情に囚われているな」と、良い悪いを判断せずに、ただ事実として認めます。これは、感情との上手な付き合い方でお伝えした「感情を受け止める」プロセスにも通じます。

自分を責めることなく受け入れることで、初めて私たちは冷静に状況を分析し、次のステップへと進むことができるのです。

2. 「最高の自分」を更新し続けるための実践ロードマップ

さて、気づきと受容の土台ができたら、いよいよ具体的な「心のOS」のアップデートに取り組みましょう。ここでは、これまでの連載内容を踏まえ、明日から実践できるステップをロードマップ形式でご紹介します。

2.1. STEP 1:感情と言葉の「置き換え」で思考を変える

私たちの思考は、言葉によって形成されます。ネガティブな言葉や固定マインドセット的な表現を、意識的に成長マインドセット的な言葉に置き換える練習をしましょう。

実践例:

  • 「できない」「どうすればできるだろう?」「まだ学びの途中だ」
  • 「失敗した」「学んだ」「次へのデータが取れた」
  • 「面倒だ」「これは成長の機会だ」「新しい発見があるかもしれない」
  • 「また雨だ「雨音も心地良いな」「今日は室内でこれをしよう」 最初は違和感があるかもしれませんが、意識的に繰り返すことで、脳の思考回路が少しずつ書き換わっていきます。脳神経科学の分野では、言葉や思考パターンが脳の神経結合を物理的に変化させる「神経可塑性」の概念が支持されており、まさに心のOSの書き換えを裏付けるものです。

2.2. STEP 2:小さな「挑戦」と「成功体験」を積み重ねる

大きな目標ばかりに目を向けると、挫折しやすくなります。マインドセット変革においては、「小さな成功体験」を積み重ねることが非常に重要です。

実践例:

  • 「今日は普段読まないジャンルの記事を読んでみよう」
  • 「苦手な同僚に、自分から笑顔で挨拶してみよう」
  • 「普段やらない家事の一つを丁寧にやってみよう」
  • 「雨の日でも、ベランダに出て深呼吸をしてみよう」 どんなに小さなことでも構いません。「できた!」という感覚が、自己肯定感を高め、「自分は変われる」という成長マインドセットを強化してくれます。この小さな成功の積み重ねが、やがて大きな自信となり、さらなる挑戦へと繋がる原動力となります。

2.3. STEP 3:環境と人間関係を「成長」のために整える

私たちのマインドセットは、周囲の環境や人間関係から大きな影響を受けます。意識的に「成長マインドセット」を育むための環境を整えましょう。

実践例:

  • 「成長マインドセット」を持つ人と積極的に交流する: ポジティブな影響を与え合う仲間を見つけ、彼らから刺激を受けましょう。
  • 学びの機会を自ら作る: オンライン講座を受講する、読書をする、セミナーに参加するなど、新しい知識やスキルを学ぶ時間を意識的に確保しましょう。
  • メンターを見つける: 自分が目指す姿を体現している先輩や上司に、アドバイスを求めてみましょう。彼らのマインドセットや視点から学ぶことは計り知れません。
  • 「感謝」の習慣を持つ: 感謝できることを見つける習慣は、心をポジティブに保ち、自己肯定感を高めます。これは、成長マインドセットの土台となります。

2.4. STEP 4:定期的な「自己対話」と「振り返り」

マインドセットの変革は、一度やれば終わりではありません。日々の忙しさの中で、私たちはつい元の思考パターンに戻ってしまいがちです。定期的な自己対話と振り返りを通じて、自身の成長を確認し、軌道修正を行いましょう。

実践例:

  • ジャーナリング(日記): 一日の終わりに、今日の出来事、感じたこと、そして「今日の自分のマインドセットはどうだったか?」を書き出してみましょう。どんな時に成長マインドセットを発揮できたか、どんな時に固定マインドセットに陥ったかを記録します。
  • 週末の振り返り: 週末に、この一週間を振り返り、どんな学びがあったか、どんな小さな成長があったかを認めましょう。そして、来週どんなことに挑戦したいか、どんなマインドセットで臨みたいかを計画します。
  • 瞑想やマインドフルネス: 自分の内面に意識を向ける時間を設けることで、思考や感情を客観視し、心の状態を整えることができます。
マインドセット変革ロードマップ

おわりに:あなた自身の「最高の未来」をデザインしよう

全6回の連載、最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございました。梅雨のジメジメとした季節に、私たちの「心のOS」であるマインドセットを見つめ直す旅は、いかがでしたでしょうか。

マインドセットの変革は、魔法のように一瞬で全てを変えるものではありません。しかし、今日ご紹介したような小さな実践を日々に取り入れ、継続していくことで、あなたの内面に確かに変化が生まれます。それは、雨上がりの空に虹がかかるように、あなたの心に明るい光を差し込み、目の前の世界を全く違ったものに見せてくれるはずです。

私たちは皆、無限の可能性を秘めています。自分のマインドセットを意識的に育み、「自分は成長できる」「どんな困難も乗り越えられる」と信じることで、あなたはどんな状況でも「最高の自分」を更新し続けることができるでしょう。

さあ、この連載で得た知識と気づきを胸に、今日からあなた自身の「最高の未来」をデザインする一歩を踏み出してみませんか?その一歩が、きっとあなたの人生を、より豊かに、より幸福なものへと導いてくれるはずです。

キャリアと人生をさらに加速させる「じぶん力を育てるTA心理学講座」のご案内

この連載でご紹介したマインドセットの基盤となる自己理解と他者理解を深めるための実践的な研修プログラム「じぶん力を育てるTA心理学講座」を、8月、9月に全3回で開催いたします。

交流分析(TA)という心理学の理論に基づき、自分の感情や反応の癖、そして他者との関係性を深く理解することで、「自分らしく行動を選ぶ力」を育みます。

より深く自分と向き合い、対人関係の質を高めたい方、リーダーシップを発揮したい方にとって、この講座は大きな学びと成長の機会となるでしょう。

皆様のご参加を心よりお待ちしております。

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