人生の脚本家へ!主役として未来を書き換える
「人生の主人公」は君だ!脚本家としての生き方
こんにちは、坂本です。皆さんのキャリアと組織の成長を応援しています。
前回の「再決断」で、私たちは過去の無意識の決断にストップをかけ、新しい目的地を心のGPSに再設定しました。しかし、目的地を決めただけでは旅は終わりません。新しい旅を続けるには、誰がこの人生の物語の指揮を執るのかを明確にする必要があります。
今回は、吉野源三郎の不朽の名作『君たちはどう生きるか』の問いかけにも通じる、キャリアにおける最も重要なマインドセットについてお話しします。それは、あなたが自分の人生の「主人公」であると同時に、物語を創造し、責任を持つ「脚本家」でなければならないということです。この視点を確立し、新しい脚本を継続的にアップデートしていく方法を探っていきましょう。
1. あなたは「演者」か、それとも「脚本家」か?
多くの人は、知らず知らずのうちに、幼少期に書かれた「人生脚本」という古い台本に従って行動する「演者」として生きています。しかし、人生の満足度を高め、真のキャリアを築くためには、その役割から抜け出さなければなりません。
古い脚本の「演者」としての限界
演者は、台本(古い人生脚本)に書かれたセリフ(禁止令やゲーム)を繰り返します。自分の意志ではなく、過去に決められたパターンに忠実であることが、この役割の特徴です。例えば、「私はリーダーシップをとってはいけない」という脚本の演者は、チャンスが来ても常に主役の座を避け、脇役としての人生を繰り返してしまいます。
主人公は「選択の自由」を持つ
吉野源三郎が『君たちはどう生きるか』で問いかけたように、私たちは自らの行動について常に「どう生きるか」という選択を迫られています。主人公とは、物語の展開に影響を与え、自らの意志で行動する人のことです。過去の脚本という台本を捨て、毎日の行動を自ら「選択」する瞬間から、あなたは真の主人公として立ち上がるのです。
推薦図書: 『君たちはどう生きるか』(吉野源三郎)
脚本家としての「責任」を引き受ける
主人公として立ち上がることは、同時に「脚本家」としての責任を引き受けることを意味します。脚本家は、次に何が起こるか、物語がどのような結末に向かうかを決定する責任があります。この自己決定の責任を持つことこそが、組織開発コンサルタントとして私がお伝えしたい、自律的なキャリア形成の出発点です。
2. ドラッカーが説く「セルフ・マネジメント」としての脚本家
経営学の父、ピーター・ドラッカーは、知識労働者の時代においては、「自らをマネジメントできること」が成功の絶対条件だと説きました。この「セルフ・マネジメント」の概念は、まさに自分の人生脚本を自ら書き、編集し、監督する「脚本家」の生き方と深く結びついています。
「強み」を活かして物語を書く
ドラッカーは、人は「強み」によってのみ成果を上げると言いました。脚本家は、主人公(あなた自身)の最も輝く部分、つまり「強み」を活かす場面を意図的に書かなければなりません。過去の脚本が「弱点を克服せよ」と命じていたとしても、新しい脚本は「強みを武器に、最大の成果を出せ」と書き換えられるべきなのです。
継続的な「振り返り」と「編集」
ドラッカーは、成果を上げるためには「フィードバック分析」が不可欠だと言います。これは、脚本家が物語を書き進める中で、定期的に立ち止まり、「当初の想定と実際の結果はどうだったか?」と振り返り、必要に応じて次の展開を編集し直す作業に他なりません。新しい人生脚本も、書きっぱなしではいけません。立ち止まって、「この行動は、本当に私の望む結末に繋がっているか?」と問い続けることが重要です。
未来の「脚本」から逆算する
組織の目標設定と同様に、あなたの人生脚本も未来から逆算して書くことが効果的です。理想の未来(最終回)を明確にし、そこから「では、今、この主人公(私)はどのようなセリフを言い、どのような行動をとるべきか?」と考えるのです。この未来からの逆算思考が、日常の小さな選択一つ一つに意味と方向性を与えます。
3. 新しい脚本を継続的にアップデートする方法
一度「再決断」をして新しい脚本の冒頭を書き始めたら、次に必要なのは、その物語を継続的に、そして進化的にアップデートしていく技術です。人生の物語は長編であり、途中で新たな登場人物(新しい人間関係)や予期せぬ展開(環境変化)が必ず現れます。
「感情」は脚本へのフィードバック
あなたが感じる「感情」は、脚本家にとって最も重要なフィードバックです。喜びや満足感は「この展開は良い」というサイン。逆に、不安やイライラは「この脚本は、私の本心とズレている」というサインです。自分の感情を無視せず、脚本家として「なぜこの感情が生まれたか?」を分析し、必要に応じて物語の展開や設定を編集し直しましょう。
古い脚本が囁く「誘惑のセリフ」に耳を貸さない
脚本をアップデートする際、最も大きな障害となるのが、過去の古い脚本からの「誘惑のセリフ」です。「どうせ無理だ」「お前には早すぎる」といった、あなたの禁止令に基づいた声です。これらは、物語を元の安全な場所に戻そうとする抵抗です。脚本家は、この誘惑を明確に認識し、「これは私の書いたセリフではない」と断言し、新しいセリフに書き換える勇気を持ち続ける必要があります。
小さな「成功のシーン」を書き重ねる
新しい脚本は、壮大な成功の場面だけを書く必要はありません。むしろ、日々の小さな成功のシーンを積み重ねることが重要です。例えば、「今日は、誰にも頼らずに自分の意見を上司に伝えた」「新しいスキルを1時間学んだ」など、小さな前進を意識的に脚本に書き込み、自分自身を褒めることで、脚本家としての自信を養うことができます。
4. 自分の物語を生きる「脚本家」としての行動指針
真の脚本家として生きることは、常に「自分はどう生きるか」という問いを胸に抱き続けることです。それは、周囲の評価や流行に流されない、「自分軸」を持った生き方です。
「良心」を羅針盤とする
吉野源三郎の問いかけは、最終的に「人間としてのあり方」へと繋がります。キャリアにおいても、短期的な利益や目先の成功だけでなく、「良心」に基づいた行動をとることが、脚本家としての物語に深みを与えます。これは、ドラッカーの「知識労働者としての倫理」とも深く呼応する考え方です。あなたの物語は、社会に対してどのような価値を提供するか、という視点を常に持ち続けてください。
孤独な作業ではない、協力者を加える
脚本家といっても、全てを一人でこなす必要はありません。あなたの物語を応援し、助言をくれる「プロデューサー」や「共演者」を大切にしてください。キャリアコンサルタントである私も、あなたの物語がより良いものになるようサポートする「編集者」の一人だと考えてください。信頼できる他者からのフィードバックは、脚本の精度を高める上で不可欠です。

まとめ:物語を創造し、進化させる脚本家へ
いかがでしたでしょうか?
あなたは、自分の人生の「主人公」であるだけでなく、物語の展開を決定し、責任を持つ「脚本家」です。過去の脚本にただ流される「演者」で終わるのか、それとも、新しい物語を創造し、それを継続的にアップデートしていく「脚本家」として生きるのか。
その選択こそが、あなたのキャリアと人生の満足度を決定づけます。今日から、あなたの物語をより力強く、そしてあなたらしく書き進めていきましょう。
お読みいただきありがとうございました。皆さんのキャリアと組織の成長にお役に立てれば幸いです。








