善くはたらくための考察

単なるビジネススキルではなく、働くことの本質を深考することが、真の組織成長に繋がると考えます。
ここでは、長年の実務経験と、ドラッカー理論、心理学の知見を融合させた考察を定期的に発信しています。

現代社会では、専門的な知識やスキルが重視される一方で、「人間力」の重要性がますます注目されています。特に職場やコミュニティで信頼され、チームの中で円滑に役割を果たすためには、この人間力を高めることが必要不可欠です。

この記事では、「人間力とは何か?」をテーマに、その要素や高めるための具体的な方法をキャリアコンサルタントの視点から解説します。

人間力とは何か?その要素を解説

人間力とは、簡単に言えば、他者との関わりや自分自身を成長させる力のことを指します。

内閣府が発表している定義では、「社会を生き抜くために必要な基礎的な力」とされています。

人間力は目に見えるスキルとは異なり、どちらかというと「内面的な力」として機能します。大きく分けると以下の3つの要素が挙げられます。

1. 自己認識力

自己認識力とは、自分の性格や強み、弱みを客観的に理解する能力です。

この力があれば、自分の状況や感情を冷静に分析し、適切な行動を選択することができます。

たとえば、自分が苦手な分野を理解している人は、他者に適切にサポートを求めることができるため、無理をして失敗するリスクを減らせます。

2. 共感力

共感力とは、相手の立場に立ち、その気持ちや考えを理解する能力です。

これは単なる思いやりではなく、相手の言葉や非言語的なサインを読み取る力を含みます。

たとえば、同僚が困っているときに適切なタイミングで声をかけることができれば、その人との関係性が深まり、職場全体のチームワークが向上します。

3. 行動力

行動力とは、目標や課題に対して実際に行動を起こす能力です。

この力が欠けていると、どれほど素晴らしいアイデアを持っていても実現しません。

行動力は特に、失敗を恐れずにチャレンジする精神と直結しています。

人間力は、これら3つの要素が相互に影響し合うことで発揮されます。

自己認識力があれば、自分の得意分野を活かして行動力を発揮できるようになり、共感力が高ければ他者の力を借りながら目標を達成することも可能です。

職業人としての人間力の重要性

職業人としての成功には、スキルや知識が大きな役割を果たすことは間違いありません。

しかし、それ以上に重要なのが「信頼される存在」であることです。信頼は、単に成果を出すだけでは得られません。

信頼を築くためには、周囲との良好な関係性が必要であり、それを支えるのが人間力です。

スキルと人間力の違い

職場では、成果を上げるために専門知識やスキルが必要不可欠です。しかし、それだけでは長期的な成功を収めることは難しいでしょう。

たとえば、スキルが高いが自己中心的な人は、周囲からの信頼を失いやすい傾向があります。

一方、人間力が高い人は、たとえスキルに未熟な部分があっても、周囲から助けてもらえるため、結果的に良い成果を出しやすいのです。

信頼がもたらす効果

信頼される職業人は、プロジェクトが失敗しても新たなチャンスを得ることができます。

これは、信頼が「再挑戦の機会」を生むからです。一方、信頼を築けない人は、成功したとしてもその後のチャンスが広がらないことがあります。

このように、人間力がもたらす信頼は、スキル以上に職業人としての未来を左右する重要な要素です。

自分自身の「強み」を人間力と紐づけて考える

人間力を磨く上で重要なのは、自分の強みを理解し、それをどのように活かすかを考えることです。

ここでは、自分の強みを見つけ出すための具体的なワークをご紹介します。

ワーク1: 過去の成功体験を振り返る

まず、自分の過去の成功体験を3つ書き出してみましょう。

その成功を支えた要素が何であったのかを深掘りします。

たとえば、営業成績で高評価を得た経験がある場合、それを可能にした要因が「プレゼン力」「粘り強さ」「共感力」などである可能性があります。

ワーク2: 周囲からのフィードバックを受ける

自分では気づかない強みを見つけるために、周囲の人に「私の強みは何だと思う?」と聞いてみましょう。

意外な答えが返ってくることがあり、自分の新たな可能性を発見できます。

ワーク3: 自己分析ツールを活用する

「ストレングスファインダー」や「キャリアアンカー」などのツールを使うと、科学的な視点から自分の特性を分析できます。

これらのツールを使うことで、より具体的かつ体系的に自分の強みを理解できます。

強みと人間力の関係性を考える

これらのワークを通じて明らかになった強みを、人間力の要素と結びつけてみましょう。

たとえば、「プレゼン力」が強みの場合、それを活かして共感力を高める方法を考えます。

具体的には、相手の関心を引くプレゼンテーションを行うことで、チームのモチベーションを向上させるなどのアプローチが考えられます。

まとめ: 人間力を高める第一歩を踏み出そう

人間力は、すぐに結果が出るものではありませんが、日々の意識と努力で確実に磨かれます。

今回ご紹介した「自己認識力」「共感力」「行動力」を意識しながら、自分の強みを活かして行動することが、長期的な成長と成功につながります。

次回の記事では、「強みを知り、職業人としての武器に磨く」というテーマで、さらに詳しいステップをご紹介します。

人間力を高め、信頼される職業人を目指す旅の始まりとして、ぜひ今日から実践を始めてみてください。

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