善くはたらくための考察

単なるビジネススキルではなく、働くことの本質を深考することが、真の組織成長に繋がると考えます。
ここでは、長年の実務経験と、ドラッカー理論、心理学の知見を融合させた考察を定期的に発信しています。

「変わらないために変わり続ける」ことの重要性

ビジネスでも人生でも、「変化すること」は避けられません。しかし、一方で「変えてはいけないもの」も確実に存在します。このバランスをどう取るかが、組織や個人の成長において非常に重要です。

ここで参考になるのが、「不易流行(ふえきりゅうこう)」という考え方です。実はこの言葉、若い頃に虎屋の先代社長から学んだもので、それからずっと大切にしている学びです。

俳諧(俳句の一種)の世界で生まれた言葉であり、次のような意味を持ちます。

• 「不易」=変えてはいけない本質(時代を超えて価値のあるもの)

• 「流行」=時代に合わせて変えるべきもの(環境やニーズの変化に適応するもの)

たとえば、企業で考えてみると、「顧客第一」という理念(不易)は変えずに、販売手法やマーケティング戦略(流行)は時代に合わせて変えていく必要があります。個人のキャリアでも同じです。「どんな人間でありたいか?」という価値観(不易)を大切にしながら、スキルや働き方(流行)を時代に合わせて柔軟に変えていくことが求められます。

この記事では、「不易」と「流行」のバランスをどのように取るかを、具体的な方法とともに解説していきます。

1. 「不易流行」とは?

「不易流行」という言葉は、江戸時代の俳諧師・松尾芭蕉によって広められました。芭蕉は、「俳句には時代を超えて変わらない美しさ(不易)と、新しい表現を取り入れる革新性(流行)が必要である」 と説きました。

この考え方は、ビジネスやキャリア形成にも応用できるものです。

• 企業経営:理念や価値観(不易)を守りながら、市場の変化に適応(流行)する

• 個人のキャリア:自分の信念や強み(不易)を大切にしながら、スキルや働き方を時代に合わせて変えていく(流行)

このバランスを適切に保つことが、長期的な成功につながります。

2. 「不易」=変えてはいけないものを見極める力を養う方法

変化の激しい時代だからこそ、「変えてはいけないもの(不易)」を見極める力が必要です。ここでは、その力を養うための具体的な方法を紹介します。

① 自分や組織の「核となる価値観」を明確にする

企業であれ個人であれ、何のために存在しているのか?を明確にすることが重要です。

例えば、スターバックスは「顧客に最高の体験を提供する」という理念(不易)を守りながら、新商品やデジタルサービス(流行)を取り入れています。

② 「原点回帰」を習慣化する

定期的に、「本当に大切なもの」 を見直す時間を作りましょう。

• 企業なら、創業時の理念を振り返る機会を設ける

• 個人なら、定期的にキャリアの方向性を見直す

アップルのスティーブ・ジョブズは、創業当初の「シンプルで直感的なデザインを追求する」という理念(不易)を貫きながら、新たなデバイス(流行)を生み出し続けました。

③ 「時代に左右されない本質」を学ぶ

不易の本質を理解するには、歴史や哲学から学ぶのが有効です。

• 歴史的に成功した企業や人物の共通点を学ぶ

• 哲学書や古典に触れ、普遍的な価値観を学ぶ

例えば、松下幸之助の経営理念やピーター・ドラッカーのマネジメント論は、時代が変わっても通用する考え方(不易)を示しています。

3. 「流行」=変えるべきものを適切にアップデートする方法

次に、「変化すべきもの(流行)」について考えます。ここでは、時代の変化に適応しながらも、戦略的に変えるべきポイントを解説します。

① 「トレンドの本質」を見極める

流行を取り入れる際に重要なのは、「一時的なブーム」ではなく、「本質的な変化」 を見極めることです。

例えば、

• テクノロジーの進化(AI・DX)は本質的な変化であり、適応する必要がある

• SNSの一時的な流行に乗るだけでは、持続的な成長にはつながらない

② フィードバックを受け入れ、柔軟に進化する

時代の変化に適応するためには、「固定観念を持たず、常に学び続ける姿勢」 が重要です。

• 企業なら、顧客や社員の声を積極的に取り入れる

• 個人なら、メンターや周囲の意見を柔軟に受け入れる

例えば、トヨタは「トヨタ生産方式(不易)」を守りながらも、EV車の開発やデジタル化(流行)を取り入れています。

まとめ:歴史や先人から学び、「変わらないために変わり続ける」

不易流行の考え方は、組織や個人の成長において不可欠です。

✔ 「不易」=変えてはいけない価値観や信念を守る

✔ 「流行」=時代に合わせて変えるべきものを見極める

歴史を学び、先人の知恵を活かしながら、「変わらないために変わり続ける」姿勢を持ち続けましょう! 🚀

関連記事一覧