報われないのはなぜ?人生を繰り返す「ゲーム」の正体 life-games
「なぜか報われない」のはなぜ?人生を繰り返す「ゲーム」の正体
こんにちは、坂本です。皆さんのキャリアと組織の成長を応援しています。
日々の仕事や人間関係で、ふとこんな風に感じたことはありませんか?
- 「どんなに頑張っても、なぜか報われない…」
- 「上司が変わっても、いつも同じような衝突を繰り返す…」
- 「新しい職場で心機一転したのに、また人間関係でつまずいてしまった…」
努力しているのに、なぜか同じような結末を迎えてしまう。それは、あなたが「人生脚本」に書かれた、無意識の「ゲーム」を繰り返しているからかもしれません。
今回は、TA(交流分析)の「ゲーム」という概念を解説し、この報われないループの正体を明らかにします。そして、このゲームから抜け出し、あなたが本当に望む「勝ち筋」へと進むためのステップをお伝えします。
1. あなたの人生を支配する「無意識のゲーム」
「ゲーム」と聞くと、楽しい遊びを想像するかもしれません。しかし、TAでいう「ゲーム」は、人間関係の中で無意識に繰り返される、予測可能な一連のやり取りのことです。
このゲームは、「不快な結末」で終わることがあらかじめ決まっています。
ゲームはなぜ「報われない結末」に向かうのか
ゲームには、必ず「役割」と「ごほうび(不快な感情)」があります。
例えば、あなたが上司から褒められると、つい「いえいえ、大したことありません」と謙遜しすぎてしまうとします。上司は「いや、君は本当にすごいよ」とさらに褒めてくれる。あなたはさらに「とんでもないです…」と謙遜する。このやり取りを続けることで、あなたは褒められることを避け、「私には才能がない」という不快な感情を確認することができます。
この「報われない」という感情こそが、無意識の「ごほうび」なのです。
人生脚本がゲームの「シナリオ」を書く
ゲームは、前回の記事で解説した「禁止令」などから形成される、あなたの「人生脚本」に基づいて行われます。
「成功するな」という禁止令を持つ人は、成功を避け、報われない結末を望むゲームを選びがちです。また、「属するな」という禁止令を持つ人は、チームに馴染めず孤立するゲームを無意識に演じてしまいます。
ゲームの繰り返しは、自分の人生脚本が正しいと証明するための、無意識の行動なのです。
職場に潜む「人間関係の罠」
職場は、まさに「ゲーム」が起こりやすい舞台です。
- 「可哀想な私」のゲーム: 失敗するたびに「自分はいつも運が悪い」とアピールし、周囲からの同情を引く。
- 「非難する人」のゲーム: 些細なミスでも他人を厳しく非難し、自分の優位性を確認する。
- 「助ける人」のゲーム: 助けを求められてもいないのに、過剰に手助けし、感謝されないことに不満を募らせる。
2. 「ゲーム」から抜け出すための3つのステップ
では、どうすればこの報われない「ゲーム」から抜け出すことができるのでしょうか?それは、まずゲームの存在に気づき、その脚本を書き換えることです。
ステップ1:ゲームの存在に「気づく」
最初の、そして最も重要なステップは、自分がゲームにはまっていると認識することです。
- 「なぜかいつも、あの人と話すと不満な気持ちになる」
- 「また、このパターンだ…」
こう感じたときが、ゲームの存在に気づくチャンスです。冷静に状況を振り返り、「自分が今、どんな役割を演じているのか」を客観的に観察してみましょう。
ステップ2:心の「感情」を読み解く
ゲームの結末には、必ず不快な感情が伴います。例えば、あなたが上司とのやり取りで「私は無能だ」と感じたとします。この感情が、あなたが無意識に求めていた「ごほうび」かもしれません。
「なぜ、私はこの不快な感情を求めてしまうのか?」
この問いを自分に投げかけることで、ゲームの背景にある、あなたの「人生脚本」の核心に迫ることができます。
ステップ3:「ゲーム」ではなく「真の対話」を選ぶ
ゲームは、相手を操作しようとする無意識の駆け引きです。そこには、心からの「対話」はありません。
ゲームから抜け出すには、まず「私はこのゲームを降りる」と心に決めることです。そして、相手の期待する役割を演じるのではなく、勇気を持って「真の対話」を試みることが重要です。
3. 「嫌われる勇気」がゲームを終わらせる
デール・カーネギーの『人を動かす』が「いかにして他人を味方につけるか」を説くのに対し、推薦図書である『嫌われる勇気』は、「いかにして他者の評価を気にせず、自分の人生を生きるか」を教えてくれます。
「共同体感覚」がゲームの呪縛を解く
アドラー心理学では、人間のすべての悩みは「対人関係」にあると説きます。そして、その悩みを解決する鍵が「共同体感覚」です。
これは、他者を「敵」や「評価者」として見るのではなく、「仲間」として受け入れる感覚です。この共同体感覚が芽生えると、あなたは誰かに認められるための「ゲーム」をする必要がなくなり、純粋に仕事や人間関係を楽しむことができるようになります。
「課題の分離」で不毛なゲームから自由になる
アドラーは、人間関係のトラブルを解決するために「課題の分離」という考え方を提唱しました。
これは、「誰の課題か?」を明確にすることです。
- 上司があなたをどう評価するかは「上司の課題」です。
- 職場の空気がどうなるかは「その場の全員の課題」です。
あなたが他人からどう見られるかを気にしすぎるのは、他者の課題に不必要に踏み込んでいる状態です。この「分離」ができれば、相手の期待に応えるための不毛なゲームから、あなたは完全に自由になれます。
推薦図書: 『嫌われる勇気』(岸見一郎、古賀史健)
ゲームを降りる勇気が「幸せな結末」を創る
あなたがゲームを降りることを決意したとき、相手は戸惑い、一瞬「嫌われる」ことがあるかもしれません。しかし、その勇気を持ったあなたに対し、真摯な対話ができる人だけが残ります。
この「嫌われる勇気」こそが、報われないゲームの連鎖を断ち切り、あなたと相手の間に、新しい「勝ち筋」の関係性を築くための第一歩なのです。
4. 自分の「勝ち筋」を歩むための実践
ゲームの正体を知り、そこから抜け出す勇気を持てたなら、あとは実践あるのみです。
「ゲーム」の代わりとなる「健全なやりとり」
ゲームの代わりに、健全な「対話」のパターンを身につけましょう。
- 自分の感情を素直に伝える:「~してもらえないので、少し困っています」
- 相手の意図を尋ねる:「なぜそうお考えになったのか、教えていただけますか?」
- 目的を共有する:「私たちの共通の目的は、このプロジェクトを成功させることですよね?」
このような対話は、報われない結末ではなく、建設的な「勝ち筋」へとつながります。
ゲームを降りる「再決断」の瞬間
ゲームを降りることは、自分の人生脚本を「再決断」する行為です。
「もう二度と、このゲームはしない」
そう心に強く決意することで、あなたの無意識は、新しい行動パターンを探し始めます。

まとめ:報われない「ゲーム」を、あなたの「勝ち筋」に変える
いかがでしたでしょうか?
キャリアの中で繰り返される「なぜか報われない」という結末は、あなたが無意識に繰り返しているゲームのせいかもしれません。
しかし、そのゲームの正体を知り、「ゲームを降りる勇気」を持つことで、あなたは不毛なパターンから抜け出し、本当の「勝ち筋」へと歩み始めることができます。
あなたの人生脚本の「脚本家」は、他でもないあなた自身です。今日から、報われないゲームではなく、あなたの才能が最大限に活かされる新しい脚本を書き始めましょう。あなたのキャリアが、心から満足のいくものとなるよう、心から応援しています。








