中小企業の次世代リーダー育成!未来を創るリーダーシップ
「背中を見せる」だけじゃない!未来を創る「次世代リーダー」の育て方と役割
皆さん、こんにちは 坂本です。お読みいただきありがとうございます。少しでもあたたの meke progrees career. にお役に立てれば幸いです。
この連載も最終週に入りました。これまでの2週間で、「いいチーム」の土台づくりから、目標設定、コミュニケーション、役割分担、文化醸成、変化への適応力、評価・フィードバックといった「実践力」を磨き、成長を加速させるための様々な要素をお伝えしてきました。
さて、これら全ての取り組みを継続し、チームを未来へと導いていくために不可欠な存在が、「リーダー」です。
- 「うちの会社は、社長が一番働いているから大丈夫!」
- 「優秀なベテラン社員がいるから、任せておけば安心だ」
- 「リーダーシップは、生まれ持った才能だと思っている」
中小企業においては、経営者や一部のベテラン社員にリーダーシップが集中しがちな傾向があります。もちろん、彼らの「背中を見せる」姿勢は素晴らしいものです。しかし、VUCA時代と呼ばれる現代において、それだけでは十分ではありません。
変化の激しい時代を生き抜き、持続的に成長していくためには、「未来を創る次世代リーダー」を組織全体で育成していくことが不可欠です。
今回は、「背中を見せる」だけではない、未来を創る次世代リーダーに求められる役割と、彼らを組織全体で育んでいくための具体的な方法について、私の経験と共にお伝えしていきますね。
なぜ「次世代リーダー」の育成が急務なのか?~中小企業が直面する課題~
「うちはまだ大丈夫」「リーダーは育っている」と思っていても、実は次世代リーダーの育成が急務である中小企業は少なくありません。その背景には、いくつかの共通する課題があります。
1.リーダーシップの「属人化」と「後継者不足」
経営者や一部のベテラン社員にリーダーシップが集中している場合、その人が不在になったり、引退したりした際に、組織全体が機能不全に陥るリスクがあります。**「あの人がいないと回らない」**という状況は、組織の持続可能性を脅かします。
2.「指示待ち」文化の温床
リーダーが全てを指示し、決定してしまう「トップダウン型」の組織では、メンバーが自ら考え、行動する機会が奪われます。結果として、「指示待ち」の文化が根付き、新しいアイデアやイノベーションが生まれにくくなります。
3.変化への「対応遅れ」
VUCA時代において、変化のスピードは加速しています。一部のリーダーだけが変化に対応しようとしても、組織全体にその動きが波及するまでに時間がかかります。多様な視点を持つ複数のリーダーが、それぞれの持ち場で変化の兆候を捉え、迅速に対応できる体制が必要です。
4.メンバーの「成長機会の喪失」
リーダーシップは、実践を通じて育まれるものです。メンバーにリーダー的な役割や責任を与える機会が少ないと、彼らは成長の機会を失い、結果としてモチベーションの低下や離職に繋がりかねません。
これらの課題が複雑に絡み合い、せっかくのチームの「実践力」が、未来へと繋がらない状況を生み出してしまうのです。
未来を創る「次世代リーダー」を育む3つの実践術
それでは、「背中を見せる」だけではない、未来を創る次世代リーダーを組織全体で育んでいくための具体的な実践術をご紹介します。
実践術1:「リーダーシップ」を「役割」として捉え、権限を委譲する
リーダーシップは、特定の役職や個人の資質だけでなく、誰もが発揮できる「役割」であるという認識を共有し、積極的に権限を委譲していきましょう。
1.「小さなリーダーシップ」の機会を創出する
いきなり大きなプロジェクトのリーダーを任せるのではなく、日々の業務の中で「小さなリーダーシップ」を発揮する機会を与えましょう。
- 例:「週次ミーティングのファシリテーターを交代で担当する」
- 例:「新しいツールの導入担当を任せる」
- 例:「特定の業務改善プロジェクトのリーダーを任せる」
- 例:「新入社員のOJT担当を任せる」
これにより、メンバーは「自分にもできる」という自信(自己効力感)を育み、リーダーシップへの意欲を高めます。
2.「権限委譲」の目的と範囲を明確にする
権限委譲は「丸投げ」ではありません。
- 目的の明確化: 「なぜこの権限を委譲するのか?(例:意思決定のスピードアップ、メンバーの成長、業務効率化など)」を明確に伝えます。
- 範囲の明確化: 「どこまで自分で判断して良いのか?」「どこからが相談が必要な範囲か?」を具体的に示しましょう。
- 「失敗しても大丈夫」という安心感: 権限委譲には、失敗のリスクが伴います。リーダーは、「失敗しても、その経験から学べばOK」「困ったらすぐにサポートする」という安心感をメンバーに与えることが重要です。
3.「伴走型リーダーシップ」でサポートする
権限を委譲した後も、リーダーは完全に手を離すのではなく、**「伴走者」**としてメンバーをサポートしましょう。
- 定期的な進捗確認と対話: メンバーが困っていないか、悩んでいないかを定期的に確認し、傾聴します。
- 適切なタイミングでのアドバイス: メンバーが自ら考え、行動することを促しつつ、本当に必要な時だけ、経験に基づいたアドバイスを与えます。
- 「見守る」勇気: メンバーが試行錯誤している間は、すぐに口出しせず、見守る勇気も必要です。


実践術2:「学び」と「フィードバック」で成長を加速させる
リーダーシップは、経験だけでなく、体系的な学びと、質の高いフィードバックによって飛躍的に成長します。
1.「リーダーシップ研修」を継続的に実施する
中小企業でも、外部の研修を活用したり、社内で坂本さんのようなコンサルタントが講師となって、リーダーシップに関する研修を継続的に実施しましょう。
- 「聞く力」「伝える力」: コミュニケーションの基本。
- 「目標設定と管理」: チームを導くための必須スキル。
- 「問題解決と意思決定」: 困難に立ち向かう力。
- 「部下育成とコーチング」: メンバーの成長を促すためのスキル。
- 「変化への適応力」: VUCA時代を生き抜くためのマインドセット。
座学だけでなく、ロールプレイングやグループワークを通じて、実践的なスキルを身につけられる内容が効果的です。
2.「多角的なフィードバック」で自己認識を深める
リーダーシップの成長には、自分自身の行動が周囲にどう影響しているかを客観的に知ることが不可欠です。
- 上司からのフィードバック: 定期的な1on1ミーティングで、リーダーとしての行動や成果について具体的にフィードバックします。
- 同僚からのフィードバック: チーム内の同僚から、リーダーシップ行動に関する率直な意見をもらう機会を設けます。(例:匿名アンケート、ピアフィードバック)
- 部下からのフィードバック: 部下からの「率直な意見」は、リーダー自身の成長にとって最も重要な情報源です。心理的安全性を確保した上で、定期的にフィードバックを求める機会を作りましょう。
3.「リフレクション(内省)」の習慣を促す
リーダー自身が、日々の経験から学び、成長するための「内省」の習慣を促しましょう。
- ジャーナリング(日誌): 自分の行動、感じたこと、学んだことを書き出す。
- メンターとの対話: 信頼できる先輩や外部のメンターと定期的に話し、客観的な視点を得る。
- 「もしあの時、別の選択をしていたら?」: 過去の意思決定や行動を振り返り、異なる選択肢をシミュレーションすることで、多角的な視点と判断力を養います。
実践術3:「リーダーシップ文化」を組織全体で醸成する
特定の個人だけでなく、組織全体で「リーダーシップを発揮すること」を奨励し、支援する文化を育みましょう。
1.「リーダーシップは役職ではない」というメッセージを浸透させる
「リーダーシップは、役職や立場に関わらず、誰もが発揮できるものだ」というメッセージを、経営者自らが繰り返し発信し、行動で示しましょう。
- 日々の業務の中で、メンバーが自律的に課題を発見し、解決策を提案した際に、「素晴らしいリーダーシップだね!」と具体的に称賛する。
2.「失敗を恐れない挑戦」を称賛する
新しい挑戦には失敗がつきものです。失敗を恐れて行動しないよりも、挑戦したこと自体を高く評価する文化を育みましょう。
- 「〇〇さんのあの挑戦は、結果は出なかったけど、チームに大きな学びをもたらしてくれた」
- 「新しいやり方を試してくれてありがとう。その経験を次に活かそう」
これにより、メンバーは安心してリーダーシップを発揮し、挑戦できるようになります。
3.「リーダーシップ開発」を経営戦略と位置づける
次世代リーダーの育成を、単なる人材育成の一環としてではなく、**企業の持続的な成長のための「経営戦略」**として明確に位置づけましょう。
- 育成のための予算や時間を確保する。
- 育成計画を経営計画に組み込む。
- 育成の成果を定期的に評価し、改善する。
これにより、組織全体でリーダーシップ開発へのコミットメントが高まります。
まとめ:次世代リーダーが、中小企業の未来を切り拓く
いかがでしたでしょうか?
今回は、「背中を見せる」だけではない、未来を創る次世代リーダーに求められる役割と、彼らを組織全体で育んでいくための3つの実践術をお伝えしました。
- 「リーダーシップ」を「役割」として捉え、権限を委譲する
- 「学び」と「フィードバック」で成長を加速させる
- 「リーダーシップ文化」を組織全体で醸成する
変化の激しい現代において、経営者や一部のベテラン社員にリーダーシップが集中しているだけでは、組織は立ち行かなくなります。多様な視点と能力を持つ次世代リーダーが、それぞれの持ち場で主体的にリーダーシップを発揮できる組織こそが、どんな困難も乗り越え、持続的に成長していける「いいチーム」です。
特に中小企業は、そのフットワークの軽さと、メンバー間の密な連携を活かせば、大企業よりも早く次世代リーダーを育成し、組織全体を活性化させることが可能です。
ぜひ今日から、あなたのチームで「未来を創る次世代リーダー」を育むための一歩を踏み出してみてください。それが、貴社のチームが持つ潜在能力を最大限に引き出し、持続的な成長を実現するための、確かな道となるでしょう。
次回の記事では、メンバーの「働きがい」と「生きがい」を両立させる「ウェルビーイング経営」について深掘りしていきます。どうぞお楽しみに!








