善くはたらくための考察

単なるビジネススキルではなく、働くことの本質を深考することが、真の組織成長に繋がると考えます。
ここでは、長年の実務経験と、ドラッカー理論、心理学の知見を融合させた考察を定期的に発信しています。

キャリアは“会社任せ”にしない|自立する働き方の思考と実践(6日目)

「このままでいいのかな…」

「10年後、自分はどうなっているんだろう?」

「目の前の仕事に意味を感じられない」

そうした“キャリアの迷い”は、どんな優秀な人でもふと立ち止まることがあります。

しかし、キャリアに納得している人は、共通してある力を持っています。

それは──「自分の未来を描く力」、すなわち“ビジョン”を持っていること。

最終回となる今回は、キャリア自立の仕上げとして、未来を創るための「ビジョンのマネジメント」についてお伝えします。

◆ なぜビジョンが必要なのか?

人は「なぜやるのか?」という目的や意味が見えているときにこそ、力を発揮します。

逆に、目の前の仕事が単なる“作業”に感じられると、モチベーションは著しく低下します。

• 日々のタスクに追われて疲弊している

• 評価や指示に振り回され、自分を見失っている

• 成長している実感が持てない

これらの多くは、「未来のイメージ」が描けていないことに起因します。

ビジョンとは、単なる将来の目標ではなく、「自分がこうありたい」と願う未来の姿です。

◆ ビジョンのマネジメントとは何か?

ここで言う“マネジメント”とは、「現実と理想のギャップを認識し、埋めていく行動」のことです。

つまり、「こうありたい自分(ビジョン)」を描き、

「今の自分」との差を見つけて、そこに近づくための行動を考える。

これが、ビジョンのマネジメントです。

自立した働き方とは、「今に流されるのではなく、自分で未来を設計する働き方」。

そのためには、自分なりの“未来地図”が必要なのです。

◆ ビジョンをつくる3つの問い

では、どうすれば「自分のビジョン」を見つけることができるのでしょうか?

以下の3つの問いを考えてみてください。

① 「誰の役に立ちたいのか?」

キャリアの原点は、「自分は誰に、どんな価値を届けたいか?」という問いから始まります。

過去の仕事や経験の中で、「ありがとう」「助かった」と言われて嬉しかった場面を思い出してみましょう。

• 顧客?チーム?地域社会?

• 子ども?高齢者?企業?

• 誰の課題解決に貢献したいのか?

この問いに対する答えは、あなたが働く意義を感じる対象=ビジョンの中心軸になります。

② 「どんな未来を実現したいのか?」

「将来の自分が社会に対してどんな影響を与えたいか?」を考えましょう。

• 「人が安心して働ける組織をつくりたい」

• 「教育の力で子どもの可能性を広げたい」

• 「中小企業の経営を支える伴走者になりたい」

こうした未来の“物語”を持つことで、目の前の努力が線でつながっていきます。

そして、この未来像がキャリアの“意味づけ”になります。

③ 「どんな姿勢で仕事をしていたいか?」

ビジョンは「何をやるか」だけでなく、「どう在りたいか」も含みます。

• 誠実であること

• 自分に嘘をつかないこと

• 学び続ける姿勢を忘れないこと

こうした“在り方”を言語化することで、あなたのビジョンはより深みを帯び、他者の共感も生み出します。

◆ ビジョンがある人は、選択がぶれない

ビジョンを持っている人は、目の前の選択に一貫性があります。

なぜなら、「どんな未来を目指しているか」が明確だからです。

• プロジェクトの引き受け可否

• 転職や異動の決断

• スキルアップの方向性

こうした場面で、判断軸が“自分の未来”にあるかどうかは、自立の度合いを大きく左右します。

◆ ビジョンを持つ人は、希望を持てる

変化の激しい時代だからこそ、

“確かなこと”は誰にも分かりません。

でも、自分がどんな未来をつくりたいかは、自分で決めることができます。

それが希望であり、人生を前に進める原動力になります。

◆ 最後に:自立とは、未来への意思表明

この6日間の連載を通じて、

キャリアを“会社任せ”にせず、自分の人生を自分で選ぶという働き方について考えてきました。

自立とは、孤独な独立ではなく、自分の意思で人生をデザインする姿勢です。

• 「私はこう生きたい」

• 「こうありたい」

• 「だから、今この一歩を踏み出す」

その意思表明が、あなたのキャリアに確かな軸と推進力を与えてくれます。

▶ ビジョンは、あなたが歩きたい未来の地図

自分が選んだ道なら、困難さえも意味がある。

そんな生き方がしたいあなたへ。

キャリアは、きっともっと面白くなる。

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